コンピュータの登場によって、コンピュータ術語あるいは用語として、この言葉は一般的に認知されるようになった。しかし、本来は、化学術語である。「界面」と訳される意味が原意である。したがって、原意を参照しながら意味づけを行うことが可能と考えられる。コンピュータ用語としては、コンピュータ周辺、あるいはマシンと人間との間に介在するモノやコンピュータ仕様の互換性を設定するためのモジュールを意味することから、マン・マシン・インターフェースとして関係づけられた用法を持つようになった。 特にデザインにおいては、ユーザーにとって、操作部分や操作環境までを広義的にインターフェースと捉えることで、最もデザインが注力しなければならない対象となってきた。そして狭義的には、操作表示系のGUI(グラフィックユーザーインターフェース)から、単純に表示系をインターフェースと呼ぶ傾向に至り、いちだんとデザインの対象となってきている。 デザイン対象として、道具、機器、そして環境においても、人間がそうしたモノと関係を績んでいくときに、人間が接することをいわば面的に捉えるとき、その接面をインターフェースと考えることができる。したがって、化学術語であった原意からは、界面での親和性をアナロジカルに転用すれば、人間との関係性は、「親近性」「親密性」、そして「親和性」をインターフェースの設計目標として設定することができる。人間が対象との関係で親近感をまず持つことができるかどうか、次に親密感にまで至り、最終的には親和感という信頼性がインターフェースにあるかどうかという課題がデザインに要求されるわけである。 狭義でのGUIは、すでにこれからの機器やそのシステムにおいては、コンピューティング技術により、エージェントインターフェースという仮説や実験などで、人工知能やロボティクスでは提唱され変容していくことにより、デザインでの意味も変化すると考える。