2009年初めての講演が「第10回フォトニクスコロキウム」にて行われました。企業・大学関係者が詰めかけた今回の講演は、現在の世界情勢を資本主義社会の終焉から、日本の現状と未来を語ることからスタートしました。
さらに川崎研究室での実際の研究内容と関連させ、「いのちと向き合うメディカルフォトニクスデザイン」というテーマを掲げられました。フォトニクスを取り囲む技術の総括を行い、光を見る道具としてのアイウェアー、MP-704の紹介をされ、さらに人工心臓のデザイン、カテーテルのデザインなど、デザインという職能の奥深さや、アイデアの創出法などについて語られました。
その後、現在東京大学(医用生体工学)で行われている人工心臓KAWASAKI G5-MODELのヤギへのインプラント成功について語られ、デザインにとって大きな前進であり、今後の大きな期待についてお話しされていました。最後に過去の画家たち、哲学者の光の捉え方を説明され、国家プロジェクトとして進めているプロジェクト、新たな外科手術のカタチを提案されました。質疑応答も時間いっぱいまで熱弁され、全体として、光をテーマにデザインという観点から広く語られましました。
川崎先生の行講演後、河田先生の講演が行われました。現在の日本の状況を幕末と対応させ、幅広い視野からフォトニクスを語られました。
デザインとフォトニクスの未来に大きな期待を抱きつつ、盛況のうちに終了しました。