予定の定員をこえる来場者を集めた「連塾 JAPAN DEEP 2」が原宿クエストホールで行われました.藤本晴美氏の照明と演出による妖しげな雰囲気のオープニングから、松岡正剛氏が登場.「浄土に焦がれて、羅刹に遊ぶ。」のテーマを紹介し、世界の経済と社会についての疑問と疑義を提示しました.
最初のトークは、いとうせいこう氏.何事をやろうとしていたか事後に、はたと理解するという、行動と理解が分つことができない実感と経験を発見したという話.そして、生と死との間にある、あわい、への興味を語られました.このことを疑問として、松岡氏との白熱の議論が繰り広げられました.
次に川崎和男によるプレゼンテーション.音楽とともに流れる二画面のスクリーンに映し出されるプロフィール紹介のオープニング.衣食住から医職趣という価値への転換を社会へと提示し、メガネのデザインから人工心臓のデザインまでデザインワークを通じたデザインフィロソフィーの講演をされました.松岡氏とのトークでは、デザインやアートを超えたところにある核心、それを川崎氏がどのようにつかんでいるのかが疑問として討議されました.その生い立ちとして、隠坊という存在がクローズアップされました.
休憩を挟み、最後は藤原新也氏.松岡氏と気の置けないトークを展開.最新作「日本浄土」の解説と、過去の作品の表紙を振り返る.作家として、作品をとることと作品を選ぶことの違いの話から、過去の作品から、最近の作品まで、日本という国が変化し崩れそして一方で残されるものをが語られました.
盛況の内に「連塾 JAPAN DEEP 2」は、新しい年への不安と期待とともに終了することになりました.